確定申告、最初は全員わからない
個人事業主になって最初に直面するのが確定申告だ。
所得税、住民税、経費、減価償却…聞いたことはあるけど、実際には何もわからない。
私も最初はそうだった。
社労士という資格を持っていても、税務は別世界だ。
でも一つひとつ理解していくと、確定申告は「知っているほど得をする世界」だとわかってくる。
領収書は政府からのキャッシュバック券
まずここから理解してほしい。
確定申告で大事なのは「売上ー経費=所得」という式だ。
所得が下がれば税金が下がる。経費を増やせば所得は下がる。
つまり領収書をきちんと管理することが、そのまま節税につながる。
例えば課税所得が190万円の人が、1万円分の経費を追加できたとする。所得税と住民税の合算税率が15%なら、税金が1,500円安くなる。10万円分の経費なら15,000円節税できる。
領収書は政府からのキャッシュバック券。そう考えると管理する気になってくる。
【2024年〜追加】なお2023年からインボイス制度が始まった。事業者間の取引では適格請求書(インボイス)の保存が消費税控除の条件になるので注意してほしい。
領収書をもらえないときはどうする?
香典や祝儀は流石に領収書をもらえない。
そんなときは出金伝票を使う。
文房具店で売っている出金伝票に日付・金額・内容を書けばOKだ。
ただし招待状や案内状など、支出の証明になるものは一緒に保管しておくこと。
減価償却とは何か
車やパソコンなど高額なものは、買った年に全額経費にはできない。
資産は毎年少しずつ価値が下がっていく。その下がった分を毎年経費として計上する。これが減価償却だ。
例えばパソコンを10万円で買ったとして、4年で価値がゼロになるなら毎年2万5千円を経費にできる。
【2024年〜追加】30万円未満の資産は青色申告者なら一括で経費にできる特例がある。設備投資のタイミングに活用してほしい。
複式簿記は難しくない
青色申告をするなら複式簿記が必要になる。
難しそうに聞こえるが、仕組みはシンプルだ。
お金の動きを「収益」「費用」「資産」「負債」「資本」の5つに分けて記録するだけ。
今は会計ソフトを使えばほぼ自動でやってくれる。手書きで悩む時代ではない。
【2024年〜追加】e-Tax(電子申告)を使えば青色申告特別控除が65万円受けられる。紙申告だと55万円に下がるので、会計ソフトでe-Tax申告するのが断然お得だ。
個人事業主が最初にやるべきこと3つ
① 事業用の口座を作る
プライベートと混ぜると管理が地獄になる。最初から分けておく。
② 会計ソフトを導入する
レシートを撮影するだけで自動で仕訳してくれるものがある。早めに始めるほど楽になる。
③ 領収書を必ずもらう・保管する
経費になるものはすべて領収書かレシートを保管。捨てない。
社労士として一言
税金の話をすると「難しい」「わからない」という声をよく聞く。
でも実は知っているだけで手元に残るお金が変わる世界だ。
確定申告は怖くない。正しく経費を把握して、正直に申告する。それだけでいい。
まず会計ソフトを一つ入れることから始めてみてほしい。
まとめ
- 売上ー経費=所得。経費を増やすほど税金が下がる
- 領収書は政府からのキャッシュバック券
- 2023年〜インボイス制度開始。事業者間取引は適格請求書の保存が必要
- 減価償却は高額資産を毎年少しずつ経費にする仕組み
- e-Tax申告で青色申告特別控除65万円(紙だと55万円)
- 会計ソフトを使えば複式簿記もe-Tax申告も簡単
- まず事業用口座と会計ソフトの導入から始める
知っているだけで得をする。それが税金の世界だ。
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